学長メッセージ

20年ほど前だったでしょうか、スタンフォード大学の友人から、「日本の大学ではFDはどうなっているのか」と聞かれ、何のことかさっぱり分かりませんでした。 「教員(ファカルティ)が啓発(デベロップメント)し合うことだよ」と教えられましたが、その時はピンときませんでした。

いま、日本の大学・短期大学が直面している困難な状況を考えますと、FDほど大切なものはないと痛感しています。教員が学生一人ひとりを大切にし、学生の能力を最大限に伸ばす教育を行わなければ、その大学・短期大学は消滅します。FDは、心のこもった質の高い教育・研究を行うためのものです。

FDは自分自身の授業・学生指導のあり方を直視することから始まります。自らを省み、熟考し、他の教員や職員とも話し合い、学生の意見を聞き、教育後援会の皆様をはじめとした様々な人の見方を視野に入れながら、より良い授業を作り上げていきます。そして、研究倫理の遵守やハラスメントを起こさせない環境づくりなど、教育・研究・管理運営に至るまで、全学あげて常に高い目標に向って進みつづけるのがFDです。

ともに「FDロード」を歩みましょう。

学長 瀬口 和義
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